メインコンテンツにスキップ

経皮的僧帽弁接合不全修復術

僧帽弁閉鎖不全症に対するカテーテル治療
開胸しないので
従来の手術より身体に負担が少ない
患者さんにやさしい低侵襲治療

2025/1 開始、2026/6/30時点 15例

高齢や肺・肝疾患などを有していて、
外科手術が困難とされていた方に対する新しい治療法です。
MitraClip®なら、短期間の入院と速やかな回復が見込めます。

News

僧帽弁閉鎖不全症(MR)とは

01 僧帽弁閉鎖不全症(MR)とは?

心臓の中にある4つの弁のうち、肺で酸素を含んだ血液は左心房に送られ、左心房と左心室の間にある僧帽弁を通って左心室に送られます。僧帽弁閉鎖不全症は、様々な原因により僧帽弁が閉じることができないために左心室から左心房へと血液が一部逆流してしまう状態で、これにより全身の血液循環の効率が損なわれてしまいます。

02 僧帽弁閉鎖不全症(MR)の種類

僧帽弁閉鎖不全症には大きく分けて
「器質性(一次性)MR」
「機能性(二次性)MR」があります。

  • 器質性MR

僧帽弁弁尖自体が変性などで傷んだり、僧帽弁の左心室側にある腱索(僧帽弁と左心室を結ぶひも)が何らかの原因で切れたり、伸びたりすることで僧帽弁の接合が悪くなり血液が左心房へ逆流する状態です。

  • 機能性MR

心筋梗塞などの虚血性心疾患、拡張型心筋症などにより左心室の動きが悪くなったり、心臓自体が拡大することで腱索が引っ張られたり、心房細動などで僧帽弁の枠(弁輪)が大きくなることで接合が悪くなり逆流する状態です。

画像提供:アボットメディカルジャパン合同会社

03 僧帽弁閉鎖不全症(MR)の症状

息切れ

動悸

めまい

疲れやすい

足のむくみ

※症状がなくても「心雑音」でみつかる場合もあります

04 僧帽弁閉鎖不全症(MR)の検査方法

  • 心臓超音波検査
  • 経食道心臓超音波検査
  • 血液検査
  • 胸部X線写真
  • 心電図
  • 心臓カテーテル検査

05 僧帽弁閉鎖不全症(MR)の治療法

薬物治療

軽症から中等度の僧帽弁閉鎖不全症で自覚症状もない場合は、特に治療をせずに経過観察を行うこともあります。僧帽弁逆流を緩和させるために薬物治療を行いますが、薬物治療を行っても症状が取れなかったり、心不全を起こして入院治療が必要になることもあります。

外科手術

現状では手術方法は外科的手術が第一選択肢になります。胸を切開して心臓に到達し、人工心肺を使用して心臓の拍動を停止させて、僧帽弁を切除し、人工弁に置き換えたり、広がってしまった弁を元の大きさに縫い縮めたり、切れてしまった腱索を人工腱索で再建したり、自分の弁を修復したりする手術です。

経皮的僧帽弁
接合不全修復術
(MitraClip®)

MitraClip®(マイトラクリップ)はカテーテルを用いて僧帽弁の逆流を改善する治療法です。 この方法は、高齢による体力の低下や、肺・肝臓などの持病がある方、あるいは心臓の収縮力が著しく低下しているなど、外科的手術のリスクが高い方にも有用です。

経皮的僧帽弁接合不全修復術
(MitraClip®:マイトラクリップ)について

01 経皮的僧帽弁接合不全修復術(MitraClip®:マイトラクリップ)とは?

胸を開くことなく、心臓を止めることなく(人工心肺を使用せずに)、すなわち患者さんに対する負担が少なく僧帽弁閉鎖不全症に対する手術が行える治療です。高齢のため体力が低下し、または肺疾患や肝疾患など他疾患を有したり、極端に心臓の収縮力が低下し、外科的手術のリスクが高い患者さんが対象になります。

画像提供:アボットメディカルジャパン合同会社

02 治療の流れ

本治療は全身麻酔で行われ、太ももの付け根の血管(静脈)にカテーテルを挿入して施行します。
全身麻酔導入後、リアルタイムに心臓の内部を観察しながら治療を進めるために経食道心臓超音波を食道に入れます。

  1. 治療の流れ 画像1

    太ももの付け根の静脈から心房中隔穿刺針を用いて、右心房から左心房にガイドワイヤーを挿入します。

  2. 治療の流れ 画像2

    クリップが先端についたデリバリーシステムを左心房内に挿入します。

  3. 治療の流れ 画像3

    クリップを僧帽弁逆流の部位まで操作し、僧帽弁の弁尖をクリップで挟み込みます。

  4. 治療の流れ 画像4

    僧帽弁逆流が減少し、狭窄が生じていないことを確認した後にクリップを留置します。

画像提供:アボットメディカルジャパン合同会社

治療アニメーション動画

動画提供:アボットメディカルジャパン合同会社

医師紹介

no image
no image

循環器内科山脇 理弘弁膜症外来:月曜日 午前

高齢化の進行に伴い、複数の併存疾患を抱え、手術リスクの高い心不全患者さんが急増しています。経皮的僧帽弁クリップ術(MitraClipまたはPASCAL)は、そのような患者さんに恩恵をもたらす低侵襲なカテーテル治療であり、薬物療法や外科手術と比較した多数の研究が行われている、確立された治療法です。 当院の強みは、循環器内科と心臓外科の垣根が低く、ハートチームで十分に議論を重ねたうえで、最適な適応と治療方針を決定している点にあります。「患者さんの重症度や全身状態、そしてご希望」さらに「紹介元の先生方のご意向」を踏まえ、慎重に検討を行っています。「心雑音を指摘された」「最近疲れやすく息切れがする」といった症状がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。私たちは、患者さんとご家族、そして紹介元の先生方のご期待に応えられるよう、日々研鑽を重ねています。

no image
no image

循環器内科南本 祐吾弁膜症外来:金曜日 午前

MitraClipは予後を改善するだけではなく、患者さんのQOL(Quality Of Life;生活の質)を上げることができる治療と考えております。多職種から成るハートチームで連携を取りながら患者さんを術前から術中、術後にかけて診させていただきます。治療を受けられる患者さんだけでなく、患者さんを支えていただくご家族の方々も笑顔にできるよう日々努力して参ります。

no image
no image

麻酔科加納 輝章

高度な循環器手術・カテーテル治療における麻酔管理を専門とし、患者さん一人ひとりの全身状態に応じた安全で質の高い周術期管理を提供しています。特にマイトラクリップをはじめとする低侵襲心臓治療においては、循環動態の精密なコントロールとチーム医療を重視し、治療の成功と早期回復に貢献しています。安心して治療を受けていただける環境づくりを常に心がけています。

よくある質問

・70歳以上の患者負担(一般)の場合は57,600円
・70歳未満の方で健康保険使用3割負担の場合は1,650,000円
・70歳未満の方で高額療養費制度使用の場合(一般所得)は140,000円
※個室・食事代は別途負担になります
全身麻酔下でのカテーテル治療で手術時間は約1~2時間程度ですが、準備や麻酔時間を含めると合計で3~5時間程度かかります。
開胸や人工心肺を使用しないため体への負担が小さく、順調に経過した場合は術後7日前後での退院が一般的です。ただし、リハビリ等のためにより入院期間が更に必要となることもあります。
手術中は全身麻酔を行い患者さんが苦痛を感じることの無いよう、適切に管理いたします。痛みの発生は個人差があり、患者さんによっては術後に足の付け根が痛むことがありますが、鎮痛薬を用いて最小限にするよう留意しております。
透析患者さんでもMitraClip®での治療が可能です。初診の際にご相談ください。

アクセス

横須賀市立総合医療センター
〒239-8567 神奈川県横須賀市神明町1番地8

電車をご利用の場合

  • 京浜急行電鉄 京急久里浜駅から徒歩約7分
  • JR横須賀線 久里浜駅から徒歩約12分

自家用車をご利用の場合

  • 佐原インターより約10分 総合医療センター入口交差点よりお越しください

バスをご利用の場合

  • JR久里浜駅から、京浜急行バスAのりばよりハイランド行き、
    またはYRP野比駅行きで自動車学校前バス停下車、徒歩5分
  • 京急久里浜駅から、京浜急行バス②のりばより久里浜医療センター行き、
    または東京湾フェリー行きで自動車学校前バス停下車、徒歩5分もしくは、京浜急行バス③のりばよりハイランド行き、
    またはYRP野比駅行きで自動車学校前バス停下車、徒歩5分
  • YRP野比駅から、京浜急行バス②のりばより京急久里浜駅行きで自動車学校前バス停下車、徒歩5分