整形外科について
整形外科では骨折、捻挫、リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症などのケガ、障害、病気に対して、薬、リハビリ、手術などにより、小児から超高齢者までの幅広い患者さんに適切な治療を提供します。
治療方針
骨折
小児の骨折は、遊具からの転落などにより上腕骨や前腕骨骨折を生じることが多いですが、小児科と連携をとり、できるだけ早期の手術を行います。
成人の日常生活での転倒、スポーツでの怪我、交通事故などにより生じた骨折には、状態に応じた適切な治療を提供します。
また、高齢者の転倒などにより生じた大腿骨骨折には、内科、循環器内科との連携を取りながら、全身状態を管理し、安全に手術を行います。手術後には回復期リハビリテーション病棟へ移り、ソーシャルワーカーと連携をとり、退院のサポートを行います。
人工膝関節
リウマチ、変形性膝関節症、怪我などが原因で、ひざ関節の破壊が進行し、日常生活に支障をきたすような場合は、人工関節手術を行うことが一般的です。
当院では、早期退院を目指して、積極的に行っています。
適応
ひざの軟骨が擦り減り、薬、注射、リハビリなどでも痛みがよくならない場合、病状が進行し、関節が硬くなったり、足の力が弱くなり、歩くことが困難になってきた場合に、年齢、レントゲン結果、膝の状況により、人工関節手術をお勧めします。
手術の目的
ひざの痛みを改善し、歩きやすくし、日常生活が今よりも楽になることが目的です。
手術方法
ひざの前を切ります。膝の関節の骨(大腿骨、脛骨、膝蓋骨)の表面を切り取り、人工関節をセメントで固定します。人工関節は金属でできており、間にポリエチレンが入ります。傷の長さは、手術に必要な長さを切りますが、必要最小限に留めます。
手術後の経過
手術後2日で車椅子乗車、立位、歩行訓練、関節を動かす訓練、足の筋力訓練を開始し、手術後2~3週間で退院を目標とします。 術後状態が落ち着きましたら、回復期リハビリテーション病棟に移り、自宅での生活が可能になるまでリハビリを行います。
手術結果の予測
膝の痛みが楽になり、歩きやすくなり、生活の幅が広くなります。また、今まで行けなかったところに行けるようになり、楽しみが増えた、旅行に行けた、という患者さんも多いようです。ただし、手術によって、膝が元通りになり、若い時と同じようになるということではありません。
手術の危険性・合併症
術後感染を生じることがまれにあります。もし起きた場合は、抗生物質で対処できるレベルから、再手術にて人工関節を抜去する必要が生じることもありえます。 術後に足の血管に血の塊ができやすくなり(静脈血栓症)、血の塊が肺に行くと肺塞栓症を起こすことが稀にあります。 術後の経過の中で、人工関節の擦り減りや、ゆるみが生じ、人工関節の入れ替えが必要になることがあります。
膝周囲骨切り術(大腿骨遠位骨切り術、高位脛骨骨切り術)
O脚やX脚による膝の痛みに対して、大腿骨や脛骨あるいは両方の骨を骨切りし、下肢の形を矯正し、痛めているところに負担がかからないようにする手術です。人工関節ではない関節を温存する手術です。40代~60代の軽度の変形から高度の変形まで対応しています。骨切り後は、骨折の手術と同様に、金属プレートで固定し、骨が固まったら、1-2年後に プレートを除去する手術を行います。経過が良ければ正座も可能になります。膝の痛みのために諦めていたスポーツ(スキー、テニス、登山、マラソンなど)を行えるようになる場合もあります。
人工膝関節単顆置換術
人工関節を行うほど、変形が進んでいなく、骨切り術をするほど若くない高齢者には、膝の半分だけ人工関節に置き換える手術を行います。靭帯損傷がない、膝蓋骨の変形がないことが条件ですが、人工関節に比べて、体にかかる負担が少なく、回復も早いです。
人工股関節
変形性関節症、大腿骨頭壊死、リウマチなどによる股関節の変形に対して、人工股関節手術を行います。手術後、早期に回復期リハビリテーション病棟へ移り、退院までリハビリを続けます。
手術実績
令和5年度の実績(件数) | |
総手術件数 | 827 |
骨折 | 392 |
他の外傷 | 40 |
人工関節 | 89 |
膝関節 | 55[両側4] |
膝片側置換 | 2 |
股関節 | 30 |
肩関節 | 2 |
抜釘 | 100 |
脊椎 | 127 |
腫瘍 | 5 |
膝周囲骨切り術 | 22(両側同時8) |
その他 | 52 |
採用情報
採用情報についてはこちらからご確認ください。
外来診療予定表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | |
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初診 | 山田 俊介 | 折戸 啓介 / 原 悠吾 | 平野 瑛久 | 大山 格 / 富永 諒佑 | 非常勤医師 | 8(富永) 15(大山) 22(原) 29(折戸) |
再診 (予約制) | 山本 和良 長谷川 敬和【脊椎】 | 長谷川 敬和【脊椎】 大山 格 富永 諒佑 | 山本 和良 折戸 啓介 山田 俊介 | 平野 瑛久 | 山本 和良 原 悠吾 |
診療変更・休診情報
2025年3月24日(月) | 山本医師 | 休診 |
2025年3月26日(水) | 平野医師 | 代診 |
スタッフ紹介

副病院長、整形外科部長、手術室/中材センター長兼任
山本 和良
主な担当
膝、関節外科、リウマチ
専門分野、資格など
日本整形外科学会専門医、日本人工関節学会認定医、 日本リウマチ学会
専門医、日本リハビリテーション医学会臨床認定医

整形外科部長兼脊椎・脊髄外科部長
長谷川 敬和
主な担当
脊椎全般
専門分野、資格など
日本整形外科学会専門医、日本脊椎脊髄病学会指導医、脊椎脊髄外科
専門医、日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医

整形外科科長兼脊椎・脊髄外科部長
折戸 啓介
主な担当
整形外科一般
専門分野、資格など
日本整形外科学会専門医、日本脊椎脊髄病学会指導医

整形外科科長
山田 俊介
主な担当
整形外科一般
専門分野、資格など
日本整形外科学会専門医、身体障害者福祉法に基づく指定医(肢体)

整形外科医師
平野 瑛久
主な担当
整形外科一般

整形外科医師
大山 格
主な担当
整形外科一般

整形外科医師
富永 諒佑
主な担当
整形外科一般

整形外科医師
原 悠吾
主な担当
整形外科一般
患者さんのご紹介について
地域医療連携室では、紹介患者さんの診察予約を行っております。
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