小児外科について
横須賀市立総合医療センター小児外科では、新生児・乳児から中学生頃までのお子さんを対象に、小児外科疾患や小児消化器領域疾患の診療を行っています。
そけいヘルニア、陰嚢水腫、停留精巣・移動性精巣、臍ヘルニア、急性虫垂炎、腸重積、舌小帯短縮症、便秘・排便障害、繰り返す腹痛・嘔吐・下痢、精巣の痛みなど、お子さんにみられる外科的な病気や消化器症状について診療しています。
手術だけでなく、検査、処置、経過観察、入院管理も当科で行っています。小児科、外科、麻酔科、放射線科などの診療科と連携し、お子さんの状態に応じた診療を行います。
また、検査や手術に対するお子さんの不安や恐怖を少しでも軽減できるよう、子ども療養支援士とも協力して診療にあたっています。
このような症状・お悩みはご相談ください
以下のような症状やお悩みがある場合は、小児外科で診療しています。診察のうえ、必要に応じて検査や治療方針をご提案します。
- 足のつけ根がふくらむ、腫れる
- 陰嚢が大きくなる、左右差がある
- 陰嚢の中に精巣が触れにくい
- おへそのふくらみ、いわゆる「でべそ」が気になる
- お子さんの便秘が長引いている
- 排便時に強く痛がる、便が出にくい
- 腹痛、嘔吐、下痢を繰り返す
- 急な腹痛、発熱、嘔吐がある
- 肛門のまわりが腫れる、膿が出る
- 包茎や陰唇癒合について相談したい
- 舌の動き、授乳などに関して、舌小帯短縮症が心配で相談したい
症状によっては小児科や他の診療科と連携して診療します。
当科の特徴
当科では、お子さんとご家族に安心して診療を受けていただけるよう、分かりやすい説明と丁寧な診療を心がけています。
- 小児外科疾患と小児消化器領域疾患の診療を行っています
- 小児科と連携し、全身状態や内科的な病気も含めて診療します
- 麻酔科、放射線科、外科などと連携し、検査・手術・入院管理を行います
- 子ども療養支援士と協力し、検査や手術への不安軽減に取り組んでいます
- 横須賀市・三浦半島地域のお子さんが受診しやすい小児外科診療を目指しています
主な対象疾患
そけいヘルニア、陰嚢水腫、停留精巣・移動性精巣、肥厚性幽門狭窄症、急性虫垂炎、腸重積、精巣捻転症、腹部腫瘤、体表腫瘤、化膿性リンパ節炎、肛門周囲膿瘍、包茎、陰唇癒合、臍ヘルニア、脱肛、舌小帯短縮症、便秘・排便障害、繰り返す腹痛・嘔吐・下痢などを診療しています。
代表的な病気と治療
そけいヘルニア・陰嚢水腫
そけいヘルニアは、足のつけ根や陰嚢がふくらむ病気です。いわゆる「脱腸」と呼ばれることもあります。乳児では自然に治ることもあるため、状態によっては外来で経過をみることがあります。一方で、ふくらみが戻りにくい場合や、頻回に腫れが出現する場合には、早期に手術を検討します。陰嚢水腫は、陰嚢に水がたまって大きく見える病気です。年齢や症状に応じて、経過観察または治療方針を検討します。手術が必要な場合は、入院期間や術後の生活について外来でご説明します。
停留精巣・移動性精巣
停留精巣は、精巣が陰嚢内に降りていない状態です。乳幼児健診などで指摘されて受診されることがあります。生後数か月の間に自然に下降することもあるため、外来で経過を確認します。陰嚢内に精巣がない状態が続く場合には、年齢や診察所見に応じて手術を検討します。移動性精巣は、通常は手術を必要としないことが多い病気ですが、停留精巣との区別が難しい場合があります。当科では診察所見をもとに、慎重に治療方針を判断します。
臍ヘルニア(でべそ)
自然に治癒することが多い病気です。中には大きく、治癒傾向のない場合もあり、乳児期ではご希望に合わせて外来で圧迫療法を行っています。圧迫療法で治癒しない場合や、乳児期以降では手術で治します。
臍ヘルニア
臍ヘルニアは、おへそがふくらむ病気で、いわゆる「でべそ」と呼ばれることもあります。自然に治ることが多い病気ですが、大きい場合や治りにくい場合には、外来で圧迫療法を行うことがあります。圧迫療法は、月齢が低い時期に開始した方が効果が得られやすいとされています。おへそのふくらみが大きい場合や、気になる場合は、早めにご相談ください。圧迫療法で改善しない場合や、年齢が上がってもふくらみが残る場合には、手術を検討します。おへそのふくらみが気になる場合は、ご相談ください。
便秘・排便障害
子どもの便秘は珍しくありませんが、長引くと排便時の痛み、便を我慢する習慣、腹痛、食欲低下などにつながることがあります。最も多いのは慢性機能性便秘症、いわゆる「普通の便秘」ですが、まれに生まれつきの病気や神経・腸の病気が背景にあることもあります。当科では、小児慢性機能性便秘症診療ガイドラインに基づいた治療を行っています。必要に応じて、鎖肛などの直腸肛門奇形、脊髄神経の異常、ヒルシュスプルング病などの可能性についても検査を行います。便秘が長引く場合、薬を使っても改善しにくい場合、腹痛や嘔吐を伴う場合などはご相談ください。
急性虫垂炎
急性虫垂炎は、いわゆる「盲腸」と呼ばれる病気です。腹痛、発熱、嘔吐などで発症することがあります。診察、血液検査、画像検査などを行い、抗菌薬による治療や手術など、お子さんの状態に応じて治療方針を検討します。急な腹痛が強い場合、発熱や嘔吐を伴う場合、歩くとお腹に響くような痛みがある場合は、早めの受診をご検討ください。
腸重積
腸重積は、腸の一部が腸の中に入り込んでしまう病気です。乳幼児に多く、腹痛、嘔吐、不機嫌、血便などで発症することがあります。症状がはっきりしないこともありますが、ぐったりする、泣いたり落ち着いたりを繰り返す、嘔吐が続く、血便がある場合には注意が必要です。診察や画像検査を行い、状態に応じて整復処置や手術を検討します。
舌小帯短縮症
舌小帯短縮症は、舌の裏側にある「舌小帯」が短い、または突っ張っているために、舌の動きが制限される状態です。授乳がうまくいかない、舌が前に出しにくい、舌の先がハート型に見えることなどで相談されることがあります。診察では、舌の動き、授乳や食事への影響、年齢、症状の程度などを確認し、経過観察でよいか、手術を検討するかを判断します。
乳児期の早い時期であれば、お子さんの状態によっては局所麻酔で手術できる場合があります。月齢が進むと、手術の方法や麻酔の選択が変わることがありますので、気になる場合は早めにご相談ください。
受診から治療までの流れ
- 1.外来で診察します
症状、これまでの経過、健診で指摘された内容などを確認し、診察を行います。 - 2.必要に応じて検査を行います
超音波検査、レントゲン検査、血液検査などを行うことがあります。症状や病気の種類に応じて、必要な検査を判断します。 - 3.治療方針をご説明します
経過観察でよいか、薬による治療が必要か、手術や処置が必要かを説明します。 - 4.手術が必要な場合は詳しく説明します
手術の方法、麻酔、入院期間、術後の生活、外来での経過観察についてご説明します。 - 5.退院後も外来で経過を確認します
必要に応じて、退院後も外来で傷の状態や症状の改善を確認します。
手術・入院について
手術が必要な場合には、病気の種類、お子さんの年齢、全身状態、ご家庭の状況をふまえて治療方針を検討します。そけいヘルニア、陰嚢水腫、停留精巣などの代表的な予定手術では、通常、数日程度の入院となります。実際の入院期間は、病気の種類やお子さんの状態によって異なりますので、外来で個別にご説明します。検査や手術に対する不安が強いお子さんには、子ども療養支援士とも連携し、できるだけ安心して治療を受けられるよう支援します。
手術実績
| 令和5年度の実績(件数) | |
| 総手術件数 | 94 |
| 鼠径ヘルニア・陰嚢水腫 | 32 |
| 精巣固定術 | 12 |
| 虫垂炎 | 5 |
| その他(肥厚性幽門狭窄症、臍ポリープ、精巣捻転など) | 45 |
採用情報
採用情報についてはこちらからご確認ください。
スタッフ紹介
小児外科部長、小児科部長心得兼任
毛利 健
主な担当
小児外科、小児科一般、小児消化器
専門分野、資格など
日本小児科学会専門医、日本外科学会専門医、日本小児外科学会専門医、
日本小児栄養消化器肝臓学会認定医、日本栄養治療学会(JSPEN)認定医、
日本小児救急医学会SIメンバー、子ども療養支援協会・理事
小児外科医師、小児科兼任
川島 章子
主な担当
小児外科、小児科
専門分野、資格など
日本外科学会専門医、日本小児外科学会専門医、医学博士
患者さんのご紹介について
地域医療連携室では、紹介患者さんの診察予約を行っております。
詳しくは下記よりご確認ください。

