総合診療センターについて-若手医師・後期研修医の皆様へ-
当センターでは、症例の経験や技術の習得はもちろんですが、今後医師としての長く活躍するための能力の習得やキャリアの幅を広げることを重視しています。例えば、学会発表や症例報告・研究を論文化することは、臨床能力を格段に上げ、今後の選択肢を広げる大きな糧となります。また、研修が終わり独り立ちする際に、多職種チームのリーダーとなり、研修医や多職種の指導ができる能力が必要となります。当センターでの研修を通して、臨床力に裏打ちされた多様な選択肢を選んでいけるよう、スタッフ一同最大限支援していきます。総合内科/総合診療領域はそのニーズに比し担い手はまだまだ不足しています。2025年に新しくなった当院から総合診療の魅力を一緒に発信していきましょう。
豊富な疾患、症例に基づいた実践力の高い臨床能力の向上
- 3次救命センター指定であり、軽症~重症まで、臓器別を問わない総合診療の実践
- 総合診療センター内に総合内科、循環器内科、呼吸器内科、リウマチ、呼吸器外科、救急、集中治療専門医を有し、質の高い診療を展開
- 院内臓器別専門科がそろっており、関係性も極めて良好
- ER、ICUローテーションによる救急、集中治療研修
- 専攻希望に応じた手技や検査のトレーニング(内視鏡、エコー、カテーテル、在宅診療)も可能
- 県内大学病院や、総合診療に定評のある豊富な連携施設
- 定期的なへき地支援による総合的な地域医療の実践(インセンティブあり)
- 内科専門医/総合診療専門医/救急専門医のダブルボード取得、集中治療専門医も含めたトリプルボードがシームレスに可能
ライフサイクルに応じた無理のない勤務体制
- 公休 月8~11日の確実な取得
- チーム医療によるオンオフのはっきりした診療体制
- 産休や育休の取得、子育てを最優先とした診療体制(女性はもちろん、男性も育休率100%)
キャリアの幅を広げる“+α”の育成
- 最低年1回の学会発表
- 論文執筆(症例報告や研究)をサポート
- 商業誌への寄稿や教育スキルの習得まで支援
- ビッグデータ解析やシステマティックレビューにも挑戦可能
市中病院ならではの柔軟なプログラムを組むことができ、手技の研鑽を積んだり、ダブルボードの取得も無理なく可能です。市中病院では珍しく、論文の読み方・書き方を一から学べる体制を整えています。レジデントノート・ホスピタリストなどの原稿執筆などの機会もあります。研究に取り組みたい先生には、研究チームへの参画も可能です。
学術支援の充実
当センターのOBである吉田 稔先生(国立病院機構本部診療情報分析部主任研究員、重症患者の栄養療法ガイドライン2024特殊栄養班 班長)による学会発表・研究指導が常時受けられるようにしています。
https://researchmap.jp/minoru_yoshida
希望により次世代の栄養療法やチーム医療のリーダーを育成します。
- 臨床面では多職種チームで世界最先端の栄養療法を習得・実践可能
世界初?の微量元素チームや周術期早期回復チーム(ERAS)を当センター主導で行っています。ここでの経験を学会発表、論文化に効率よく繋げます。 - 医師に関わらず多職種で学会賞の取得を目指します(ERAS学会受賞)。
- 世界最先端の栄養療法・データ解析への挑戦と発信を行います。
指導を受けた専攻医の実例
- 2023年度卒業:救急総合診療科 辻大河先生
学会発表したものを2年間かけて論文化
迅速 β ヒドロキシ酪酸測定により敗⾎症を契機とした飢餓性ケトアシドーシスを診断治療し得た 1 例.
辻 ⼤河, 吉⽥ 稔, 内倉 淑男,他, 日本救急医学会雑誌2024,https://doi.org/10.1002/jja2.12903 - 総合診療センター診療支援部の鶴井亮扶特定看護師がERAS学会で表彰
脊椎手術後の SSI を契機とした多職種 ERAS チームの 始動と普及~ERAS チーム立ち上げから ERAS 外来導入~鶴井 亮扶、吉田 稔、松村 恵美、他 横須賀市立総合医療センター - 現在、専攻医の黒沼尚仁先生
微量元素チームで経験した症例を論文化中
レジデントノート執筆中
システマティックレビューに挑戦予定
チーム医療の実践
- 周術期早期回復チーム(心臓外科・栄養・感染・リハビリ・歯科など多職種連携)
- 緩和ケアチーム
- 微量元素チーム での横断的な活動
- 特定行為看護師、管理栄養士、看護師、薬剤師、リハビリスタッフなど多職種と連携した実践力を育成
卒業後の多様なキャリアに対応
- 当院スタッフやJADECOM関連施設での勤務
- 大学病院への就職
- 在宅医療と病院勤務のハイブリッド(在宅常勤+当院週1、当院常勤在宅週1などで連携を図っています。)
- 大学院進学(医学系・公衆衛生大学院など)と常勤勤務の両立
- 研究職
- ガイドライン作成委員や学会活動
- 起業
世の中の変革は早く、一つの技術だけで長い間医師として活躍するのは難しい時代となっています。私たちは「一つの技術・能力」だけに依存せず、医師として長く幅広く活躍できるように、複数の武器を持ち、変化に対応できる医師を育てます。
どこでも通用するジェネラリストとして、一緒にキャリアを築いてみませんか?
当センターをプラットフォームとして、流動性の高い組織運営を心がけています。
当科で新たなことを挑戦したいという希望がありましたら、是非、ご相談ください。